小・中学生理科研究プレゼンテーションコンテストとは
小・中学生理科研究プレゼンテーションコンテスト(浜松プレゼンコンテスト)は、静岡県西部地域で開催される、理科研究の成果を発表する大会です。
夏休みの自由研究や科学部での研究など、子どもたちが日頃取り組んでいる探究活動を発表する場として毎年開催されていて、2025年度でなんと第10回目を迎えます。
小・中学生は、どんなに熱心に研究を進めていても、自分の言葉でその成果を発表する機会って、実はほとんどないんです。だからこそ、浜松市にこのような発表の場があることは、子どもたちにとって本当に貴重で、恵まれた環境だと思います。
サイエンスデイズは、2020年からこの浜松プレゼンコンテストに毎年出場させていただいています。「自分の言葉で伝える力」を育てたい。そんな想いで、これからも挑戦を続けていきます。
開催概要
- 主催:トップガン教育システム協議会
- 共催:浜松市、静岡大学、浜松医科大学、浜松科学館
- 対象地域:御前崎市、菊川市、掛川市、牧之原市、吉田町、袋井市、森町、磐田市、浜松市、湖西市
- 対象学年:上記地域に在住または市町内の学校に通う小学5・6年生、中学1~3年生
- 目的:理科・数学・技術への興味関心を伸ばし、将来の科学技術を担う人材を育成する
- 一次審査応募:2025年7月1日(火)~2025年9月11日(木)正午
- 一次審査結果通知:2025年9月25日(木)~2025年10月1日(水)
- 決勝大会(本選):2025年10月26日(日)
- 会場:浜松科学館みらい~ら
審査基準と賞
夏休みの自由研究では、主に研究の完成度が評価されますよね。たとえば、しっかり実験ができているか、考察がきちんと書けているか、といった点です。
でも、浜松プレゼンテーションコンテストはちょっと違うんです。研究の独創性や説得力、資料のわかりやすさはもちろん、何より「研究の面白さが伝わっているか」が大切にされています。しかも、研究が完璧に仕上がっていなくても大丈夫。途中でも、工夫や意欲が評価されるので、気軽にチャレンジできるのが魅力です。
さらに、10種類以上の賞が用意されているのも嬉しいポイント!子どもたちのやる気を引き出す工夫がたくさんあります。※主な賞最優秀賞/静岡大学長賞/浜松医科大学長賞/浜松科学館長賞/企業奨励賞 ほか(一次審査応募者全員に参加賞あり)。
参加方法と発表形式
応募の流れ
- 一次審査(インターネット応募)
- 研究内容の要約(400字以内)を入力
- アピールポイント(400字以内)を入力
- 研究のポイントをまとめた資料(A4/1枚)をメールで提出
- 保護者の承諾が必要
- 一次審査結果通知
- 通過者にメールで連絡
- 決勝大会(本選)
- 浜松科学館みらい~らで開催
- 保護者や一般の方も見学可能
本選の発表形式
- スライド発表:パワーポイントなどのスライドを使って研究内容を説明するプレゼンテーション
- ポスター発表:研究をまとめたポスターを使って説明し、質疑応答を行うプレゼンテーション
※観覧は原則可能ですが、録音・撮影は許可制です(会場・主催者のルールに従ってください)。
トップガン教育システム協議会について
このコンテストを主催しているのは、「トップガン教育システム協議会」という団体です。静岡県西部で、企業・学校・行政が力を合わせて、子どもたちの中から「世界で活躍できる人材」を育てようと取り組んでいます。
一人ひとりが持っている”得意なこと”を大切に伸ばしていく教育を目指していて、特に理数系が好きな子どもたちの成長を応援しています。
詳しくはトップガン教育システム協議会公式サイトをご覧ください。
挑戦から得られる3つの成長
サイエンスデイズは、2020年から浜松プレゼンコンテストに挑戦していて、2025年の今回で6回目の参加になります。
正直に言うと、毎回どうなるかわからないこの挑戦よりも、計画通りに進む普段の実験授業のほうが、ずっと気持ちは楽なんです。それは子どもたちにとっても、先生にとっても同じかもしれません。
それでも毎年このコンテストに挑戦しているのは、普段の授業だけでは得られない、大切な経験ができる場だからです。
1.他人に向けて発表する
普段、子どもたちが発表する機会といえば、学校の先生やクラスの友達など、顔なじみの人たちの前で行うことが多いですよね。
でも、浜松プレゼンコンテストは全く違います。初めて会う審査員の方々を前に、自分たちの言葉だけで研究の魅力を伝えなければなりません。緊張もするでしょうし、思わぬ質問が飛んでくることもあります。
でもだからこそ、この経験にはとても大きな価値があると考えています。「本当の意味で人に伝える」ということを、身をもって学べる貴重な機会。きっと子どもたちにとって、大きな自信と成長につながる体験になるはずです。
2.論理的思考力
実験教室に通っている子どもたちに「論理的思考力って何?」と聞くと、「1+1=2みたいな計算のこと!」と答える子が多いんです。確かにそれも論理的思考の一つなんですが、実はもっと幅広いものなんですよね。
たとえば、自分が考えたことを、相手にちゃんと伝わるように説明する。これも立派な論理的思考力です。
実験結果をただ順番に並べるだけじゃなくて、「なんでこの実験をやってみようと思ったの?」「最初にどんな予想をしたの?」「やってみて何がわかった?」という流れを、わかりやすく組み立てて話すことが大切なんです。
こうした経験を通して、子どもたちは”自分の考えを整理する力”だけでなく、”相手のことを考えて伝える力”も身につけていきます。
プレゼンコンテストは、そんな成長のきっかけになる貴重な場だと感じています。
3.自信と達成感
プレゼンコンテストに向けて研究を進めて、発表資料をまとめていく。正直、子どもたちにとっても、先生にとっても、決して楽な道のりではありません。
でも、大変だった分だけ、最後に「やり遂げた!」って感じる達成感は格別なんです。友達と一緒に試行錯誤しながら研究を進めた経験は、子どもたちの心に深く残って、「次もまた挑戦してみたい!」という気持ちにつながっていくんですよね。
「大変だったけど、最後までやり遂げた!」
この経験が、きっと子どもたちの未来の大きな力になると信じています。
サイエンスデイズの歴代実績(2020-2025年)
サイエンスデイズは、2020年度(第5回)から小・中学生理科研究プレゼンテーションコンテストに参加させていただき、おかげさまで6年連続で賞をいただいています。
そして2024年度には、なんと最優秀賞を受賞することができました!子どもたちの頑張りが実を結んだ瞬間でした。
2025年度は、記念すべき第10回大会に挑戦します。
| 年度 | 回数 | 受賞内容 |
| 2025年度 | 第10回 | 本選出場 |
| 2024年度 | 第9回 | 最優秀賞 |
| 2023年度 | 第8回 | 日研フード株式会社 奨励賞 |
| 2022年度 | 第7回 | グループ研究優秀賞/株式会社丸八 奨励賞 |
| 2021年度 | 第6回 | 浜松科学館館長賞/グループ研究優秀賞/ヤマハ賞 |
| 2020年度 | 第5回 | 浜松医科大学長賞 |
トップガン公式サイトでは過去の受賞結果も公開されています。
6年連続受賞と2024年度最優秀賞の意義
6年連続で賞をいただき、特に2024年度に最優秀賞を受賞できたことは、本当に嬉しく、これまで続けてきたサイエンスデイズの教育が間違っていなかったと感じています。
私たちが大切にしているのは、ただ知識を覚えることではありません。実験を通じて自分で理解して、それを自分の言葉で説明できる力を育てること。その積み重ねが、コンテストでも認めていただけたのだと思います。
また、2021年度と2022年度には、複数のグループが同時に賞をいただくこともできました。一人だけでなく、教室全体で探究する力と伝える力が育っているんだなと実感できた瞬間でした。
保護者・生徒の声
実際にコンテストに参加した子どもたちと、保護者の方からいただいた声をご紹介します。
保護者の声
「人前で話すのが苦手だったうちの子が、ここまで堂々と発表できるようになるなんて驚きました。サイエンスデイズで学んだことが、学校の発表でも活きているようです。」
(小学6年生の保護者)
「受賞できたことも嬉しいですが、それ以上に、本人が『やり遂げた』という自信を持てたことが大きかったです。次も挑戦したいと言っています。」
(中学1年生の保護者)
子どもたちの声
「最初は緊張したけど、練習したとおりにできてよかった。友だちの発表もすごくて、もっといろんな実験をしてみたくなった。」
(小学6年生)
「審査員の先生に質問されたとき、ちゃんと答えられて嬉しかった。来年はもっと難しいテーマに挑戦したい。」
(中学1年生)
体験レッスンで「伝える力」を育てませんか
プレゼンテーション能力は、特別なトレーニングではなく、日々の実験と対話の中で自然と育っていきます。
サイエンスデイズでは、実験を通じて「なぜ?」を考え、「わかった!」を言葉にする習慣を大切にしています。その積み重ねが、コンテストでの発表につながり、学校生活や将来にも活きる力となります。
「うちの子でも大丈夫かな?」と思われた方は、ぜひ一度体験レッスンにお越しください。実験の楽しさと、お子さまの可能性を感じていただけると思います。
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