缶詰のみかんはなぜ薄皮がないの?|酸性・アルカリ性で確かめる実験|浜松市サイエンスデイズ

みかんの薄皮を溶かす実験とは?

「缶詰のみかんって、なんで薄皮がないの?」

みかんの薄皮を溶かす実験とは、酸性・アルカリ性の液体をそれぞれ使い分けながら、みかんの薄皮だけを取り除く工程を体験する応用実験です。液体の性質を「知っている」から「使える」へと深める学習です。

缶詰のみかんがつるんとした状態で売られている理由を、知っている方は多いと思います。でも「どうやって薄皮を溶かしているのか」を実際に体験したことがある方はほとんどいないのではないでしょうか。

この実験では、まず酸性の液体でみかんの細胞をほぐし、次にアルカリ性の液体でほぐれた細胞を溶かすという、2段階の工程を自分の手で行います。

浜松市の理科実験教室サイエンスデイズで、液体の性質を調べる実験を通じて酸性・アルカリ性の基本を身につけた高学年クラスが取り組む、知識の応用実験です。

実験のめあて

ガスコンロで水を温めてみかんの薄皮除去の準備をする子ども - サイエンスデイズの理科実験教室

サイエンスデイズがこの実験を取り入れているのは、「知識を使って、結果を自分でコントロールする」という経験をしてほしいからです。

酸性・アルカリ性について学んだあと、多くの子どもたちは「性質の違いがわかった」という段階にいます。でも、「では実際に何かに使えるか?」という問いに答えられるかどうかは、また別の話です。

みかんの薄皮を溶かすには、酸性とアルカリ性を順番に使い分けなければなりません。どちらか一方では仕上がりが変わり、濃度が強すぎればみかん全体がボロボロになります。

この実験では、「強ければいいわけではない」という感覚を体で覚えることができます。目的に合わせて加減を調整するという経験は、科学的な考え方の中でも特に実践的な力です。

この実験で育つ力

この実験の最大の特徴は、結果が目で確認できることです。薄皮がじわじわと透明になり、最終的にほとんど消えてしまう——その変化を目の前で見届けたとき、子どもたちは「液体の性質が本当に働いている」という実感を得ます。教科書の知識が、目に見える現象として現れる瞬間です。

一方で、この実験には「思い通りにならない」場面も必ずあります。濃度を抑えた液体ではなかなか変化が起きず、じりじりと待つ時間があります。すぐに結果が出なくても観察を続ける姿勢、そして「なぜこの濃度にするのか」を自分なりに考えようとする態度——この実験はそういった粘り強さを引き出します。

また、酸性とアルカリ性を連続して使うことで、2つの性質が「組み合わさって初めて機能する」という視点も育ちます。単体の知識をつなげて考える力は、理科にとどまらず、物事を多角的に見る習慣につながっていきます。

授業の流れ

ビーカー内のpH管理のためにpH試験紙で液体の性質を確認する様子 - サイエンスデイズの理科実験教室

この実験は、酸性・アルカリ性の基本を学んだあとに行う応用実験として位置づけています。紫キャベツの色素やBTB溶液で液体の性質を確かめた経験を土台に、今度はその性質を「目的のために使う」という視点で取り組みます。

まず酸性の液体にみかんを浸し、薄皮の細胞をほぐします。次にアルカリ性の液体に移してほぐれた細胞を溶かすという2段階の工程を経て、最終的に薄皮がほとんど残らない状態を目指します。

濃度を強くすれば早く溶けますが、みかん全体がダメージを受けます。できるだけみかんの形を保ちながら薄皮だけを取り除くためには、濃度と時間のバランスを自分で判断しなければなりません。

実験を終えたあとは、缶詰製造の現場でも同じ工程が使われていることを確認します。日常の食品製造と自分たちの実験がつながる瞬間が、この授業の締めくくりです。

学校の学習との繋がり

アルカリ性の液体で薄皮が除去されたみかん - サイエンスデイズの理科実験教室

この実験は、小学校6年生「水溶液の性質」の単元と直接つながります。酸性・アルカリ性の働きを「確かめる」だけでなく「応用する」という体験は、学校の授業をより深く理解するための土台になります。

また、食品加工・調理・洗剤の成分など、身の回りには酸性・アルカリ性の性質を利用した技術が多く存在します。理科の知識が生活の中に生きていることを実感できる実験です。中学校では「酸・アルカリとイオン」の単元へとつながり、化学的な理解をさらに深めていきます。

実際の授業の様子

サイエンスデイズでは、この実験を継続的に実施しています。実際の授業風景や子どもたちの反応をご覧ください。

体験授業のご案内

「実際に体験してみたい」という方は、ぜひ体験授業にお越しください。お子さまの学年や興味に合わせて、最適なクラスをご案内します。

よかったらシェアしてね!